『 人は、誰でも自分の詩人をもっている」- 前編 -

 

『 人は、誰でも自分の詩人をもっている」

 

どこかで、知った言葉なんですが、小説とか詩とか読んでて、

 

そうそうそれ思ってたこと!

それ言いたかったこと、そのまんまやん!

その主人公、まさに俺やん !

 

みたいなことってそういうことなんだろなと思っています。

なんだか、もやもや、言い表せなかったことを、プロの文章の技術家が鮮やかに加工して

出荷してくれる...みたいなことなんでしょうね。

だれでも、本読んでて一度は、思ったことある経験のひとつなんでは、ないでしょうか。

 

で、ずっと時間が遡って...

 

幼い頃に憶えている祖母との思い出の中に、

祖母、友人が訪ねてくると、いつも開けっ放しの応接間を必ず閉めるんです。

 

扉をぴしゃっと。すごい勢いで。

 

ずっとそれが不思議で不思議で。

 

でも、声漏れてくるんです。

 

「=X☆◯△◇×☆◯.....」

みたいな感じで。

 

それが全く聞いたことない言葉喋ってるんです。

 

幼心にうちのばあちゃんの正体は、絶対、宇宙人って思ってました。

 

本当に。

 

親族の法事や、集まりになると父親が神経質になって、僕を2Fの部屋に

上げて、絶対降りてくるなと、強面で注意されるんです。

 

絶対、銀行強盗とか、悪い相談してるって、

悩んだりしてました。

 

真剣に。

(ああ、子供の妄想ってすごいな)

 

 

で、思春期も近づいてくるとだんだん、そうした事情も察してくるんです。

うちには、表立って言えないヒミツが隠れているって。

 

続く....